いきいき職場づくりでワーク・ライフ・バランス実現!静岡県わくわく働くナビ!

働き方改革先進企業

長時間労働の削減、生産性向上等「働き方改革」を進めることは、企業の「経営戦略」の一つです。
「働き方改革」を先進する課題解決実践企業を紹介します。

ワーク・ライフ・バランス

印刷業界株式会社第一印刷

株式会社第一印刷
所在地
浜松市東区大瀬町529番地
業種
印刷業界
従業員数
21人
取り組み
子育て中の社員も働きやすい職場環境づくり

概要

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株式会社第一印刷は、男性中心社会といわれる印刷業界の中で、女性社員の割合が75%を超え(社員21人中、女性社員16人)、所有する4機の印刷機のオペレーターは全て女性という、女性が活躍する会社です。

社員一人ひとりが更に働きやすい職場環境づくりを目指して「子連れ出勤」の導入に向けた検討を進め、「キッズスペース」を設置することになりました。

子連れ出勤の検討を始めました!

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○ヒアリング実施
 まず最初に、アドバイザーが現状や課題についてヒアリングを行いました。
 田中社長はこれまで、ご自身の理念として、男性も女性も関係なく、能力と適性に応じて採用、人事配置、管理職登用を行なってきたそうです。その結果として、特に女性活躍を意識したわけではないにも関わらず、工場長をはじめ、営業や印刷機械オペレーターなど様々なポストで女性が活躍する職場になったそうです。

 女性の割合が多いという特性から、仕事と家庭との両立には課題もありました。繁忙期や受注の状況、納期の都合により、残業や休日出勤が必要になることがあっても、子育て中の社員は、保育園の子どもの迎えの時間があったり、自分以外に子どもを見る人がいなかったりという事情で、仕事をしたくてもできないという状況が生じていました。
 そこで、社員の皆さんが家庭と両立させながら、やりたい仕事を全うできる職場づくりの検討を行うことにしました。

○子連れ出勤の検討を開始!
 「子どものために帰宅しなければならない」、「子どもの面倒を見る人がいない」という要因により生じる課題については、「子どもを連れてきてもいい」職場にすれば解決できる場合もあることから、「子連れ出勤」の導入に向けた検討をすることにしました。
 その結果、子どもが保育園から帰宅した後や休日などに、やむを得ず勤務が必要になった際に「子連れ出勤」ができるように、職場内に「キッズスペース」を設置することにしました。

「キッズスペース」の概要や利用ルールを検討しました!

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○「キッズスペース」の概要
 「キッズスペース」の設置に向けて、子どもの安全や職場全体の仕事のしやすさ等を考慮しながら、設置場所や運用方法など、導入に向けて検討しました。
 キッズスペースは、子連れ出勤をした社員が、中にパソコン等を持ち込んで、子どもと一緒の空間で仕事ができるような場所にすることにしました。
 設置にあたっては、子どもの安全を考慮して、営業社員オフィスの一角をパーテーションで仕切り、専用のスペースを確保。
 また、キッズスペースで仕事をしていても、他の社員と円滑にコミュニケーションできるよう、ガラス越しに中の様子を見ることができるような作りにしました。

○運用ルールを検討しました
 キッズスペース運営のルールの決定にあたっては、利用の可能性がある社員へのヒアリングを行いました。「子どもが病気をした後、ほとんど症状はないが、一定期間を過ぎないと保育所へ登園できなくて困る。そういった時に使えないか。」という声があったため、病後の子どもも利用対象に含めることとしました。

取組を振り返って

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○運用ルール
 検討の結果、キッズスペースの利用にあたっては、次のようなルールを設けることを予定しています。
・キッズスペース内に座卓を設置し、スペース内で仕事ができるようにする。
・おもちゃ、テレビ、DVD、空気清浄機等は会社が準備する。
・定員は1組。
・利用に当たっては、社長へ事前申請し、承諾を受ける。
・子連れ出勤の希望が重なった場合は、社長の裁量で優先順位を決める。
・子どもの安全確保は母親である社員の責任とし、目を離さないようにする。
・子連れ出勤中は内勤のみとする。子どもを会社に置いたままで社外に出ない。

○取組を通じて
 女性が出産、育児を経ても安心して働き続けるためには、保育所や、配偶者の協力はもちろん、両親、友人等手を貸してくれる人の支援や、助けとなる存在がより多くあることがポイントになります。「キッズスペース」の完成は平成28年5月を予定しています。会社からの支援となるこのキッズスペースの運用が始まれば、仕事と家庭を両立しながら働く社員にとって、大きな助けとなるはずです。

 また、「キッズスペース」は、受付近くのスペースに設置する予定です。来訪者から目に付きやすい場所に設置されることは、来訪者に「多様な働き方」を実感できる機会を提供することにも繋がります。さらに、同社の働きやすい職場環境づくりの取組を外部へ発信し、波及させていく効果があるのではないでしょうか。

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