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いきいき職場づくり先進企業視察研修 沢根スプリング株式会社

概要

 1月21日に浜松市南区で各種ばね及び関連製品の製造販売をされている沢根スプリング株式会社様での視察研修を行いました。

(内容)
(1)オリエンテーション
(2)講演 
  代表取締役 沢根孝佳 氏
(3)社内見学
(4)質疑応答

日本でいちばん大切にしたい会社

 オリエンテーションとして、コーディネーターである中小企業診断士の富田哲弥氏から研修のポイントなどを伺いながらのスタートとなりました。続いて沢根社長による講演が始まりました。

 同社は沢根社長のお父様である先代社長により昭和41年に創業。創業当時は高度成長期真っ只中で、毎日夜遅くまで仕事をしていたそうです。沢根社長はお母様が残業している社員のために夜食にうどんやラーメンを作って運んでいたというエピソードを懐かしそうに話してくださいました。
 沢根社長が社長に就任したのは平成2年。バブル崩壊、いわゆる「失われた20年」やリーマンショックなど時代の変化を経験し、「慣れる」ことの恐ろしさ、大きな流れをつかんで仕事をすることの重要性を感じたそうです。

 そして平成26年、同社は「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞において、中小企業部門の最高賞である「中小企業庁長官賞」を受賞します。「人生を大切にする」という経営理念のもと、月間時間外労働を6時間未満としながら、創業以来連続で黒字を続ける経営が評価されたものです。
 
 沢根社長は、「会社のありたい姿」は「働く社員さんを幸せにする」ことだとおっしゃいます。「人生は1回限りなので、どうやって1回しかない人生の中で社員が生きがいを感じながら働けるようにするか、幸せにするかということだと思います。小さくてもいいから輝きながら会社を永続させる。自然体でバランスよくやればいいのかなと思います。」と語ってくださいました。
 同社では「会社を永続させる」、「人生を大切にする」などの経営理念を掲げていますが、沢根社長は、「会社は経営理念の実現そのもの」であり、そして、経営理念を実現させるためには、それをどうやって実現させていくのかを社員の皆さんに腹落ちさせて、一つ一つ実現していくしか方法がないと語ってくださいました。
 
 同社では、朝礼の際に全員で経営理念を唱和しているほか、毎年、目標や計画などが細かく書かれた「経営計画書」を社員の皆さんに1冊ずつ配付するなどの方法で、経営理念の浸透を図っています。
 また、長期ビジョンとして、平成23年に社員の「ゆとりと幸せ」実現のための「経営ビジョン2020」を定めています。グローバル化の進展など、変化の激しい時代の中で長期ビジョンを立てることは大切と沢根社長は語ってくださいました。

会社の永続を目指して

 同社の経営理念の一つ目が「会社を永続させる」です。

 創業以来、黒字経営を続ることができた理由の一つに、大口の下請け仕事から多品種・小ロットの生産に転換したことがあります。同社は昭和62年、日本で初めてのばねのカタログ販売を開始、販売先1社あたりの比率を下げ、小口の受注を行い、顧客の業種・地域を多様化し、ばねの小口の特注品の受注にも対応してきました。幅広い顧客と取引するため、業績が景気に左右されにくく、安定経営を続けていくことができます。最近では顧客数の増加に対応するため、社内のシステムを一新されたそうです。

 また、「世界最速工場」を目標に、1本のばねをお客様の元へより早く届ける「速さ」にこだわっています。お客様からの注文を工場で直接受注し、指示書を発行し、完成後はすぐに検査・包装します。品質は良くて当たり前と考え、「速さ」で他社との差別化を図っているのです。

 モットーは、「考え、作り、売る」。社員によるプロジェクト活動や、委員会活動など、社員が積極的に「考える」機会があります。また、毎月1回、全社員が集まり、全社懇談会を開催し、経営状況などについて情報共有しています。
 また、沢根社長は、「おもてなし」の精神の大切さについて、「サービス」との違いに触れながら話してくださいました。マニュアル化された「サービス」は効率的であるが、考えなくても誰でもできる。しかし、見返りを求めず、臨機応変に行われる「おもてなし」は、考えることが必要で、人間力がないとできない。大事なのは「おもてなし」で、ものづくりもマニュアルに頼っていると「考える」機会がなくなってしまうと語ってくださいました。

人生を大切にする

 同社の経営理念の二つ目が「人生を大切にする」です。
 これは、生きるため、ただ苦しく働くだけの会社ではつまらない。1回だけの限られた人生であり、その人生を大切にする。そのために、明るく清潔な職場で、ワクワクする働きがいのある仕事をし、職員が健康で幸せになり、80%で満足し、働く喜びや自己成長を感じられる会社にすることを目指すものです。
 特徴的なのが「80%」主義。これには二つの意味があります。一つは、ハンドルやアクセルに遊びがあるように、いい意味での「遊び」があることで環境の変化に対応できるということ、もう一つは、完璧を目指して時間をかけ過ぎるよりも、「80%」主義で効率的に仕事をする方がよいという意味だそうです。

 また、同社の有給取得率は80%程度と高く、一方で残業時間は平成25年度が月平均4.0時間、平成26年度が月平均6.2時間(社内システム変更業務のため増加)と残業の削減に努めています。
 社員の健康のため、禁煙活動にも力を入れています。同社のホームページの「求める人物像」でも、「禁煙に努めている人」を挙げているほどで、社内の喫煙者の方には、禁煙外来の受診を勧め、禁煙に卒業すると、「卒業証書」ならぬ「卒煙証書」を授与しているそうです。

 人材育成の取組としては、社員プロジェクトで作成した「人材育成の魅力アップシート」があります。「どんな人材になって欲しいか」という観点で書かれた項目について年に2回自己チェックし、上司と面談する仕組みになっています。「いいねカード」はこれに連動して行っているもので、魅力アップシートの項目に該当する社員の言動に上司が気づいた時、それを「いいねカード」に記入してフィードバックします。
 また、毎週木曜日には、その日のテーマに沿って社員が講師を務める社内勉強会「沢根塾」を開催しており、10年ほど続いているそうです。

 社員の意識調査も定期的に実施しています。幸せ度や働く幸せ、経営の方向性、働きがいや働きやすさなどについて、全部で60ほどの項目を調査しています。社員の経営参画の一つと考えているそうです。

 同社の特色ある取組が、社員文集「やらまいか」。「やらまいか」とは遠州地方の方言で「一緒にやろう」という意味です。毎年社員全員が自分の人生を豊かにする夢や将来の目標などを作文に書き冊子にまとめるもので、もう30年も続いているそうです。定年退職する社員の方には、その方の書いた過去の作文を小冊子にしてプレゼントされるのだそうです。
 また、社員の誕生日には、お菓子を贈ってお祝いしています。記念に撮影する写真は製本して写真集にしています。写真集に収められた社員の皆さんは素敵な笑顔で、ここにも温かな社風が感じられました。

 沢根社長は最後に、「人間の究極の幸せは『愛されること、ほめられること、役に立つこと、必要とされること』」という言葉を紹介してくださいました。『愛されること』以外は仕事を通して得られる。仕事そのものから得られる幸せと、大事な経済的な幸せ。両方をバランスよく両立させることが大切と語ってくださいました。

 社内見学では、沢根社長とスタッフの方々に工場内を案内いただきました。社員の皆さんは、手作りのボードで、丁寧にお仕事の内容やチームのメンバーの紹介をしてくださいました。それぞれのチームの「ありたい姿」や現状について真剣な表情で語ってくださり、社員の皆さん一人一人が、目標を見据え、その実現のために努力を重ねられていることが伝わってきました。

概要

 1月21日に浜松市南区で各種ばね及び関連製品の製造販売をされている沢根スプリング株式会社様での視察研修を行いました。


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